事業の継続性に黄信号が灯る企業には、驚くほど明確なパターンが存在する。帝国データバンクや東京商工リサーチが発表する最新の倒産動向データを精査すると、破綻に至る企業は数ヶ月前から特定の「予兆」を発していることが分かる。最も分かりやすい警戒シグナルは、本業の儲けを示す営業キャッシュフローの長期的赤字と、支払スパンの度重なる延長交渉だ。経理担当者が相次いで辞職し、監査法人から「継続企業の前提に関する注記(ご心配注記)」が付された時点で、事態は極めて深刻と言わざるを得ない。
また、金融機関が与信判断で最も重視する倒産リスク指標の低下も著しい。プロによる信用調査の現場では、単なるバランスシートの数字だけでなく、取引銀行の融資姿勢の変化や、メインバンクからの役員受け入れ要請といった定性的な変化に目を光らせている。銀行が支援を引き揚げ、追加融資を断られた瞬間、水面下で進行していた資金繰りの破綻が一気に表面化するからだ。