日本国内における法整備の動向は、司法の判断と行政の歩みに大きな開きが存在する。同性婚の法制化をめぐる一連の違憲判決は司法からの強烈なメッセージとなったが、具体的な法改正への道筋は依然として政治の停滞に足をとられている。
職場や学校、病院といった生活現場では、同棲パートナーへの家族手当の不適用や、医療同意権の欠如、公的な身分証明書における性別の扱いなど、当事者が直面する実生活上の壁が今なお重く立ちはだかる。形だけの「理解増進」に留まらない、実効性のある差別禁止法の制定を求める声はこれまで以上に高まっている。