重大な身体被害を伴う事案において、適用される罪名を分ける決定的な要素が構成要件における「故意」と「過失」の所在です。性暴行の結果として被害者が死亡した場合、法律上は主に「致死罪(結果的加重犯)」と「殺人罪(故意犯)」のいずれかに分類されます。
性暴行行為そのものに故意があり、死の結果については予期していなかった(過失による)場合は、不同意性交等致死罪(旧・強姦致死罪、強制性交等致死罪)が成立します。同罪の法定刑は無期または6年以上の懲役と定められています。
一方で、被害者の口封じや発覚を防ぐ目的など、死の結果を認識・認容しながら行為に及んだ(殺意があった)場合は、殺人罪(法定刑:死刑または無期もしくは5年以上の懲役)が適用され、不同意性交等罪と殺人罪の併合罪、あるいは強盗を伴う場合は後述の重大犯罪として厳しく処断されます。