日の丸と並び、近代日本の歴史において強烈な存在感を放ったのが旭日旗である。日輪から十六条の光芒が放射状に伸びるこの意匠は、1870年に大日本帝国陸軍の陸軍御用旗(軍旗)として正式に採用された。その後、光芒の数が八条に変更された海軍旗などバリエーションを生み出しながら、近代軍隊の威容を示すアイコンとして全国に定着していく。
旭日旗のデザインは、古来日本で親しまれてきた「旭日」の吉祥文様をベースにしている。新開地の開拓や戦場の前線において、昇る太陽の威光を背負うことは、当時の兵士や国民にとって強烈な高揚感をもたらした。近代化へ向けて突き進む国家の熱量と、軍事国家としての歩みが、あの放射状のデザインには克明に反映されていたのである。