婿養子とは?婿入りとの違いや相続権・二重相続の真相を徹底解説

婿養子とは?婿入りとの違いや相続権・二重相続の真相を徹底解説

婿養子とは?婿入りとの違いや相続権・二重相続の真相を徹底解説の背景について、最新情報を詳しくお届けします。

一般的な会話では同列に扱われがちな「婿養子」と「婿入り」ですが、日本の民法上では明確に異なる法的手続きです。その本質的な違いは、「妻の親と法律上の養親子関係を結ぶかどうか」に集約されます。

「婿入り」は法律上の用語ではなく、一般に婚姻届を提出する際に「妻の氏(苗字)」を選択する婚姻形態を指します。この場合、夫は妻の苗字に改姓しますが、妻の親とは姻族関係になるのみで、法律上の親子関係は発生しません。したがって、妻の親が亡くなっても夫自身に財産の直接的な相続権はありません。

一方、「婿養子」は妻との婚姻と同時に、妻の親と「普通養子縁組」を結ぶ形態です。これにより夫は妻の親の法的な子ども(養子)となり、実子と全く同一の法定相続分(第1順位の相続権)を獲得します。苗字は原則として養親の家名を継ぐ形となりますが、戸籍上は養親の戸籍へ入籍した上で、夫婦の新たな戸籍を編製する手続きを踏みます。

比較項目婿養子(婚姻+養子縁組)一般的な婿入り(妻氏婚)法的な重要ポイント法的関係妻の親と「養親子関係」が成立妻の親とは「姻族関係」のみ民法上の血族と同等の権利義務の有無養親(義親)の相続権あり(実子と同等の法定相続権)なし(妻を経由した間接相続のみ)遺留分侵害額請求権も発生する実親の相続権そのまま継続(二重相続)そのまま継続普通養子縁組では実親との親子関係が残る養親への扶養義務あり(直系血族としての義務)限定的(特別な事情がある場合のみ)経済的・介護面での第一次的扶養責任結納金の慣習相場200万〜300万円(通常の1.5〜2倍)50万〜100万円(または結納なし)妻側から夫側へ「養子支度金」として納める
田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。