国政選挙や地方首長選の序盤で「優勢」と報じられた候補が、ふたを開けてみれば敗北を喫するケースは後を絶ちません。こうした現象の背景には、世論調査リードポイント差の真相とも言える調査手法の特性と有権者の心理が存在します。
新聞各社や通信社が公表する世論調査支持率ポイント差は、電話調査やネット調査に応じた回答者のスナップショットに過ぎません。調査時点で「まだ投票先を決めていない」と答える態度保留層(無党派層)は、激戦区では全体の2割から3割にのぼることも珍しくありません。過去の選挙戦における選挙得票差逆転の経緯を検証すると、この浮動票が選挙戦最終盤の2〜3日で一気に特定の対立候補へ雪崩れ込んだことが決定打となっている例が大半を占めます。
組織票を持つ候補は序盤の調査で高い数字を出しやすい一方、投票日当日に投票所へ向かう無党派層のエネルギーが加わると、事前の「5ポイントリード」程度は瞬く間に吹き飛んでしまいます。事前の支持率差はあくまで目安であり、確定的な未来予測ではないという前提を持つことが不可欠です。