ネット上では「条件付きで再交付してもらえた」という体験談が散見されますが、これには明確な境界線があります。大学の学則において、例外的に「再交付」が認められるケースは極めて限定的です。
代表的な例外が、火災・風水害などの天災による滅失、あるいは経年劣化による著しい汚損・破損です。この場合、多くの大学では「残存している汚損した学位記の現物返還」や「公的な被災証明書の提出」を必須条件としています。手元にある原本を大学へ差し出して無効化(破棄)することで、複数原本の流通を防げる場合に限り、再交付の手続きが進められます。
また、性同一性障害による戸籍上の氏名変更や、家庭裁判所の許可による改名・改姓の場合も、旧氏名の学位記を返還することを条件に新しい氏名での再交付を認める大学が増加しています。いずれのケースでも「手元に何もない単純紛失・盗難」では再交付はほぼ100%認められないのが実情です。