決算発表日の夕方、Yahoo!ファイナンスの個別銘柄掲示板には数分単位で数百件規模のコメントが殺到しました。東証の取引終了後に開示された四半期決算や通期業績予想の修正発表を受け、PTS(私設取引システム)における夜間取引で株価が急落する局面が見られたためです。「業績予想の下方修正か」「この配当は維持できるのか」といった動揺の投稿が相次ぎ、一時的にパニック的な売り注文が重なる事態となりました。
しかし、翌日の東京株式市場が開場すると、寄り付きこそ売り気配で始まったものの、次第に押し目買いが優勢となり、株価は急速に下げ幅を縮小する場面が確認されました。なぜ掲示板や夜間取引の心理と、実際の市場取引の間でこれほど激しい温度差が生じたのでしょうか。
市場関係者の証言によると、PTS夜間取引は日中の東証市場に比べて参加者が極端に少なく、板の厚み(指値注文の量)が薄い特徴があります。そのため、一部の大口注文やアルゴリズムによる自動約定によって、実力値以上に株価が過剰に振れやすい構造が存在します。掲示板ではこの「夜間の急落」だけを切り取って悲観論が増幅され、実態以上の恐怖心が個人投資家の間で連鎖したのが騒動の正体でした。