防衛省時代から一貫しているのは、理想論に偏らない安全保障関連政策の展開だ。日米同盟の強化を基軸としつつも、地域の安定を図るための多国間枠組みの活用を模索してきた。安全保障の議論がイデオロギーの対立に陥りがちな中で、彼は徹底して実務的な妥協点を探る。
外務大臣就任後もその姿勢は変わらない。防衛相としての防衛政策への精通が、外務大臣としての外交交渉に大きな奥行きを与えている。外交と防衛は安全保障の両輪だ。両省庁の文化や課題を知り尽くした政治家が外交トップに座る意味は、現在の厳しい東アジア情勢において非常に大きい。