伊豆スカイラインを南下し、天城連峰の奥深くへと車を走らせると、人工衛星からの観測データでも明瞭に確認できる広大な造成地が視界をかすめる。航空写真やGoogleマップの衛星モードでこの地を拡大した経験を持つ者なら、深い森林の中にぽっかりと穿たれた幾何学的な巨大複合施設に目を奪われたことがあるはずだ。教団内で「天城スザ」あるいは「主座本殿」と呼ばれるこの聖域は、外界から隔絶された独自の小宇宙を形成している。
現地のアプローチ道路は、厳格な管理下に置かれている。門前に立つと、近代的な鉄骨鉄筋コンクリート造と伝統的な神社建築の様式美を複雑に融合させた、前衛的な宗教建築のファサードが圧倒的な質量で迫る。屋根の頂点には金色に輝くシンボルが掲げられ、晴天時には遠く駿河湾側からも反射光が確認できるという。一般的な観光寺社に見られる開放感や歓迎の空気は微塵もなく、選ばれた信徒のみを迎えるための極めて純度の高い結界性が保たれている。