伊藤リオンを語る上で避けて通れないのが、関東連合という組織の異様な構造だ。その頂点に君臨し、2012年の六本木クラブ襲撃事件以降、今なお国際指名手配中の見立真一の存在は、今も組織の残党たちに重い影を落としている。
警視庁組織犯罪対策部は、暴走族のOBグループとして生まれた彼らを「準暴力団」と位置づけ、その資金源や人的ネットワークを執拗に追及し続けてきた。取り締まりが強化された結果、かつての結束は崩壊し、主要メンバーの多くは海外逃亡、服役、あるいは地下深くに潜伏することとなった。
カリスマ的リーダー不在のまま形骸化した集団の中で、伊藤リオンは良くも悪くも「分かりやすいアイコン」として消費され続けている。組織の壊滅的な状況が、かえって彼に関する都市伝説めいた噂を量産する皮肉な結果を生んでいるのだ。