乙武氏のキャリアにおいて最大の転換点となったのが、政治へのアプローチでした。早くから国政転身が噂され、2016年の参議院議員選挙での出馬が確実視されていたものの、直前に週刊誌で報じられた女性問題によって断念を余儀なくされました。この報道は世間に大きな衝撃を与え、築き上げたクリーンなイメージは一変することになります。
しかし、政治に対する志が途切れることはありませんでした。2026年の参院選(東京選挙区)には完全無所属で出馬し、知名度を活かした独自の街頭演説を展開。さらに2026年の衆院東京15区補欠選挙へも挑戦し、大きな話題を呼びました。結果は落選となったものの、既存政党の論理に縛られない政策提言や障がい当事者としてのリアルな叫びは、有権者の間に確かな一石を投じました。
選挙戦の舞台裏では、過去の報道に対する厳しい批判と、政策本位の論戦を求める声との間で激しい葛藤があったとされています。それでも逃げずに街頭に立ち続けた姿勢は、政治不信が続く現代においてひとつの強いメッセージとなりました。