1975年11月、アリゾナ州アパッチ・シットグリーヴス国立森林公園。林業作業員のトラヴィス・ウォルトンが目撃したものは、夕暮れの森に浮かぶ白銀の円盤だった。光線を浴びて吹き飛ばされた彼を残し、パニックに陥った同僚たちは逃走。その後、ウォルトンは丸5日間にわたって完全に姿を消した。
殺人容疑で警察の厳しい追及を受けた同僚6人は、全員がポリグラフ(嘘発見器)テストをパスした。5日後に衰弱しきった姿で公衆電話から救助を求めたウォルトンの証言は、のちに映画『ファイヤー・イン・ザ・スカイ』の原作となり、世界中を戦慄させた。劇中で誇張された演出を差し引いても、彼が体験したという異様な円形構造物の中での生体実験の記憶は、半世紀が経過した今もなお関係者の証言の整合性とともに未解決事件の頂点に君臨している。