大ヒット作『舞妓Haaaan!!!』や『なくならないで』を生み出した東宝と日本テレビの製作陣は、商業コメディ映画における勝利の方程式を確立していた。異色のジャンルと狂騒的なテンポ、そして豪華キャストの無駄遣いとも思えるハイテンションな掛け合いだ。この最強タッグが目指したのは、ハリウッド的な整合性ではなく、徹底した日本的エンターテインメントの過剰性であった。
大手映画会社と民放キー局が組む大型プロジェクトにおいて、あからさまな盗作リスクを冒すことはリスクマネジメント上あり得ない。製作陣が徹底したのは「先人たちのコメディ文脈をいかにハイブリッドに再構築するか」であり、その結果生まれたのが本作の持つ異常な情報量の多さなのだ。