昭和・平成の芸能界には、興行やトラブル処理をめぐって裏社会と芸能事務所がグレーな距離感を保っていた前時代的な土壌が存在しました。羽賀研二はその悪しき残滓を最も無反省に引きずり続けた典型例と言えます。
犯罪心理学および社会学的な視点から見ると、羽賀研二の行動規範には顕著な「自己愛的な特権意識」と「モラルハザード」が見て取れます。「自分だけは特別な存在であり、法律やルールをすり抜けることができる」「困ったときは裏の力を使えば丸く収まる」という認知の歪みが、成功体験とともに固定化されてしまったのです。
しかし、暴排条例が浸透した現代社会において、裏社会との接触は即座に社会的生命の抹殺を意味します。暴力団を利用して一時的に資産を守ろうとした結果、さらなる脅迫や法的追及を招き、最終的には自由も名誉も財産もすべて失うという構図は、現代のコンプライアンス社会における最大の反面教師と言えるでしょう。