国宝・羽黒山五重塔の現在の状況について、気になっている方も多いのではないでしょうか。2026年春から本格着工された「羽黒山五重塔 令和の大改修」は、塔全体を覆っていた巨大な素屋根と足場が解体・撤去され、丹精込めて葺き替えられた壮麗な姿を間近で拝観できるようになっています。
今回の改修工事の主軸となったのは、日本の伝統建築技術である「杮葺き(こけらぶき)」の全面葺き替えです。厚さ数ミリのサワラやスギの薄板を幾重にも重ね、竹釘で丁寧に打ち留める熟練の職人技によって、厳しい豪雪に耐えうる強靭で優美な屋根が蘇りました。
工事期間中は素屋根に掲げられた巨大幕や限定公開が話題を呼びましたが、工事の終了時期を迎えた現在は、葺き立てならではの温かみある木肌の色合いと杉並木の緑が見事なコントラストを描いています。時が経つにつれて深い飴色から黒褐色へと落ち着いていくため、黄金色に輝く木肌の美しさを堪能できるのは、改修完了直後の今だけの特別な特権です。