被害者は外国人観光客だけにとどまらない。むしろ最近、相談件数が跳ね上がっているのは深夜の繁華街で終電を逃した日本人会社員や若者たちだ。
雨の金曜日、午前1時過ぎ。タクシー乗り場には100人を超える長蛇の列ができる。そこへ滑り込むように横付けされるワンボックスカー。「相乗りならすぐ出せますよ、1人3,000円でいいから」。疲労とアルコールで思考力を奪われた客がドアを開ける。だが車が走り出した瞬間、提示された条件は消え去る。「高速代と深夜特別チャージで5万円」。拒否すれば車を郊外の暗がりへ走らせ、ATMでの現金引き出しや暗号資産決済を執拗に強要する。これは単なる運賃トラブルではない。実質的な監禁・恐喝事件だ。