遠城寺式検査を実施すると、6つの領域ごとに「何歳何か月相当の行動ができているか」を示す発達年齢 DA(Developmental Age)が算出されます。このDAと、検査を実施した子どもの実年齢である生活年齢(CA: Chronological Age)を対比させることで、発達指数 DQ(Developmental Quotient)を導き出します。
現場で用いられる発達指数 DQ 計算方法は極めて明確な数式に基づいています。
【計算式】DQ =( 発達年齢 DA ÷ 生活年齢 CA )× 100
例えば、生活年齢がちょうど24か月(2歳0か月)の子どもが検査を受け、言語理解の発達年齢が18か月相当、移動運動が24か月相当であった場合、言語理解のDQは(18 ÷ 24)× 100 = 75、移動運動のDQは(24 ÷ 24)× 100 = 100と導かれます。
医療や発達相談の現場における一般的な遠城寺式 判定基準の目安は以下の通り区分されています。
・DQ 85以上:標準域(その年齢相応の発達を示している状態)
・DQ 70〜84:境界域(要観察やフォローアップの対象となりやすいゾーン)
・DQ 70未満:全体的な発達の遅れや凸凹が顕著であり、専門機関での詳細な精密検査が推奨されるゾーン
ただし、専門家が最も注視するのは総合DQの単一の数字ではありません。遠城寺式の最大の特徴は、検査用紙の左側に配置された方眼グラフ(発達プロフィール表)にあります。6つの領域ごとにプロットした点を線で結んだ際、きれいな直線になる子どもは極めて稀です。移動運動は暦年齢を大きく超えているのに対人関係や言語理解だけが大きく窪んでいるなど、「発達の凹凸(バランスの偏り)」が視覚的に一目で判明します。この折れ線の形状こそが、子どもの生きづらさや特性を理解するための核心的な手掛かりとなります。