伊東楓アナウンサーがTBSを電撃退社することを公に発表したのは、2026年1月7日放送のTBSラジオ『アシタノカレッジ』の生放送中でした。入社5年目、27歳というアナウンサーとして最も脂が乗り、局からの期待も一身に背負っていた時期の決断は、視聴者のみならず局内関係者にとっても青天の霹靂でした。
報道関係者や当時の番組スタッフの証言によると、伊東楓のTBS退社理由の根底にあったのは、「テレビ局の女性アナウンサーという枠組みに対する違和感と、自己表現への強い渇望」でした。局アナという職業は、番組を円滑に進行させ、求められた台本や制作側の意図を正確に具現化する高いプロ意識が求められます。しかし彼女自身、自著やインタビューの中で次のように吐露しています。
「周りから求められる『明るく完璧で可愛げのあるアナウンサー』を演じ続けるうちに、本当の自分の感情や言葉が見えなくなっていった」
激務の中で蓄積した精神的な疲労と、「このまま30代を迎えて後悔しないのか」という葛藤。その心の限界を打破する契機となったのが、幼少期から好きだった「絵を描くこと」への再会でした。予定調和のテレビの世界から飛び出し、不確実であっても自分の内面を100%ぶつけられるアートの世界へ身を投じる道を選んだのです。