インターネット上の掲示板やSNSでは、鍵マークの点滅に関して少なからず誤った情報が流通しています。現場検証から導き出された「よくある誤解」と「見落としがちな盲点」を整理します。
誤解1:「点滅している=バッテリーが上がるから直ちに消灯させねばならない」
ネット上で「セキュリティ表示灯を消す方法」を探すユーザーが散見されますが、純正イモビライザーの赤色点滅を個別に消灯させる設定は原則として存在しません。このLEDランプの消費電流は数ミリアンペア(mA)程度であり、時計のバックアップ電力と同等です。1ヶ月以上放置しない限り、この点滅だけでバッテリー上がりを引き起こすことは科学的にあり得ません。
誤解2:「自宅にスペアキーがあるから電池交換は先送りで問題ない」
非常に危険な思い込みです。スマートキーは使用していなくても、車両からの微弱電波を常時受信待機しているため、引き出しの中に保管しているスペアキーも年間約10〜15%ずつ自然放電しています。メインキーが使えなくなった時点でスペアキーも同様に電池切れを起こしているケースが多発しています。予備キーも含め、同一のタイミングで電池を新品に交換するのが鉄則です。
盲点:スマートフォンや電子機器との密着による電波干渉
「新品の電池に替えたばかりなのに鍵マークが赤点灯して始動しない」というトラブルの原因として急増しているのが、スマートフォン(5G通信・MagSafe磁石・ワイヤレス給電)、金属製キーケース、ノートPCとの干渉です。スマートキーが発する315MHz帯の微弱電波がスマホの高周波ノイズや金属シールドによって遮断されると、車載アンテナはキーが車外にあると判定します。キーをスマホと同じポケットや鞄の同じ仕切りに入れないことがトラブル回避の基本です。