「ワインレッドは色落ちが早いから、すぐに次の好きなカラーへ変えられる」という認識は、ヘアカラーにおける最大の落とし穴の一つです。
赤色色素の分子構造は非常に定着性が高く、表面上の鮮やかさが抜けてアッシュ系に見えていても、毛髪の芯(コルテックス深部)に赤みのティントが残留し続けます。この状態のまま次回に「オリーブグレージュ」や「シルバーアッシュ」といった反対色(寒色系)をオーダーしても、残留した赤みが邪魔をして濁ったマットグリーンや暗いブラウンに沈んでしまう失敗が多発しています。
もし次回以降に寒色系へのカラーチェンジを検討している場合は、ワインレッドを染める段階で担当美容師にその旨を伝え、色素残留が少ないアルカリ設計のカラー剤を選定してもらうことが鉄則です。すでに赤みが残留している髪をリセットするには、脱染剤(ライトナー)を用いた優しい色素除去施術が必要となる点を覚えておく必要があります。