骨折手術の「骨のネジ」は抜くべき?抜かないリスクと最新判断基準

骨折手術の「骨のネジ」は抜くべき?抜かないリスクと最新判断基準

骨折手術の「骨のネジ」は抜くべき?抜かないリスクと最新判断基準とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

体内に金属ネジを入れていることに関して、インターネット上には医学的根拠の乏しい噂や都市伝説が飛び交っています。患者の不安を解消するために、代表的な誤解と2026年現在の最新医学事情を整理します。

まず頻繁に検索されるのが「骨折ネジで空港ゲートは反応するのか」という疑問です。結論から言うと、手首や鎖骨、足首などに使われる数本のチタン製スクリューや小型プレート程度では、空港の一般的な金属探知機が反応することはほぼありません。ただし、人工関節置換術や大腿骨に埋め込んだ大型ネイル(髄内釘)などの大きな金属塊がある場合、高感度ゲートで検知されることがあります。万が一反応しても、手術痕の目視確認や簡単な説明で通過できるため過度な心配は不要です。

また、MRI検査に関しても、現在使用されているチタン合金製インプラントは非磁性体であるため、術後のMRI撮影が原則として可能です(ただし検査部位近傍では画像に多少の乱れが生じます)。

さらに近年では、将来の抜釘手術を不要にする画期的な技術として吸収性スクリュー(生体吸収性固定具)の活用が広がっています。ポリ乳酸や炭酸カルシウムを主成分としたこの素材は、骨の癒合が進むにつれて数年かけて体内で水と二酸化炭素に自然分解・吸収され、最終的に自身の骨へ置き換わります。靭帯再建術や足部・手指などの荷重が比較的小さい骨折治療において、抜去手術の精神的・経済的負担をゼロにする選択肢として注目を集めています。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。