長崎平和祈念像の真意とは?平和記念公園の見どころと王道モデルコース

長崎平和祈念像の真意とは?平和記念公園の見どころと王道モデルコース

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長崎平和記念公園の最奥に鎮座する青銅製の巨大なモニュメント「平和祈念像」。高さ約9.7メートル、重さ約30トンを誇るこの像は、長崎県出身の彫刻界の巨匠・北村西望(きたむら・せいぼう)が約5年の歳月をかけて制作し、被爆10周年にあたる1955年に完成しました。筋骨隆々とした独特の肉体美と印象的なポーズには、部分ごとに極めて明確な祈りの意味が込められています。

まず天高く掲げられた右手は「原爆の脅威」を指し示し、空から突如として降り注いだ核兵器の恐怖を警告しています。一方、水平に穏やかに伸ばされた左手は「平穏な世界と平和」を象徴します。さらに、軽く閉じられた両の瞼(まぶた)は「戦争犠牲者の冥福を祈る瞑想」を表しており、怒りや復讐心ではなく、深い追悼と慈悲の心が表現されています。

下半身の構えにも注目すべき理由があります。座禅のように組まれた右足は「静(瞑想と静寂)」を意味し、地面を踏みしめて今にも立ち上がろうとしている左足は「動(世界平和のために行動を起こす意志、被災者を救済する即応性)」を具現化したものです。神仏や特定の人種・性別を超越した普遍的な人間の姿として造形されており、東洋の慈悲と西洋の合理美が融合した唯一無二のモニュメントです。毎年8月9日の長崎平和記念式典では、この像の正面に献水と献花が行われ、世界中に祈りの映像が配信されます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。