1980年秋、テレビドラマ業界の頂点に君臨していたのは、裕次郎がボスとして存在感を示し続けた『太陽にほえろ!』だった。毎週金曜日の夜、お茶の間を釘付けにしたこの刑事ドラマは、まさに日本のテレビ史を塗り替える怪物番組だった。
同じ頃、音楽チャートを席巻していたのが松田聖子の3枚目のシングル『風は秋色』だ。澄み渡るハイトーンボイスと叙情的な旋律は一瞬で日本中を魅了し、彼女にとって初の連続1位記録の起点となった。ドラマと音楽、それぞれの分野で頂点に立った作品が同時代に共存していたこと自体、あの時代の熱量を物語る象徴的な出来事といえる。