1962年、彼女は映画『座頭市』などで大スターとなった勝新太郎と結婚する。この二人の歩みは、昭和芸能界における最大の伝説と言っても過言ではない。破天荒を地で行く勝新太郎。借金問題、世間を騒がせた事件、破滅的な豪快さ。普通の家庭であればとうに破綻していたであろう過酷な試練が、幾度となく二人の元へ押し寄せた。
しかし、彼女は決して背を向けなかった。ワイドショーのカメラの前で深々と頭を下げつつも、夫への愛と尊敬を一度たりとも失わなかった姿は、日本中の人々に強い衝撃を与えた。「勝さん」と言って微笑む彼女の笑顔の裏には、生半可な覚悟では決して持てない腹の括り方があったのだ。二人の絆は、損得勘定で動く現代社会において、どこか浮世離れした美学として語り継がれている。