なぜ靴下の裏はこれほどまでに汚れるのか。その理由は、靴下が毎日晒されている汚れの「特殊な二重構造」にある。足の裏は1日にコップ1杯分もの汗をかくと言われ、大量の皮脂分泌を伴う。このベタついた皮脂が綿やポリエステルの繊維表面に薄い油膜を形成する。
そこへ体重という強烈な圧力が加わり、靴のインソールや床から集められた微小な泥やカーボン質の粒子が、油膜によって繊維の奥深くに押し込まれていく。大手メーカーの花王株式会社やライオン株式会社による繊維研究でも、皮脂と難溶性の不溶性汚れが組み合わさった「皮脂固着汚染」は、水と通常の液体洗剤のみでは界面活性剤が届きにくいことが指摘されている。表面をなでるだけの洗う動作では、奥深く沈着した黒ずみを浮き上がらせることは不可能に近いのだ。