現在、TikTokで数百万回再生を記録しているのは、2000年代初頭のライブ映像だ。風に吹かれながら、マイクを握りしめて叫ぶように歌う伴都美子の姿。そこには、過剰な演出も、オートチューンによる補正もない。ただ純粋な声の力と、カメラを射抜くような強い眼差しがある。
「このビジュアルで、この声量は反則」。そんなコメントが英語やスペイン語、アジア各国の言語で書き込まれている。平成のポップシーンをリアルタイムで知らないZ世代やα世代にとって、彼女の飾らない格好良さは、記号化された現代のアイドル像に対する新鮮なアンチテーゼとして映っているようだ。