これまで単独世帯の議論といえば、若者のワンルームマンション暮らしや、高齢者の「独居老人」問題に終始しがちだった。しかし、現在最も注目すべきは40代から50代にかけての「中年ソロ層」の急増だ。就職氷河期を経験し、非正規雇用のままキャリアを重ねた世代が中年期を迎え、経済的な理由やライフスタイルの固定化から、そのまま独身を貫くケースが目立つ。
この層は、一定の購買力を持ちつつも、将来の健康や老後資金に対する強い不安を抱えている。自由な時間とお金を謳歌する一方で、ふとした瞬間に襲う孤独感や、親の介護と自身の生活の両立という二重苦に直面することも少なくない。彼らの声なき孤立をどう救い上げるかが、現代社会の隠れたアジェンダとなっている。