細木数子の行動原理を理解するには、昭和の芸能界・興行界の歴史を紐解く必要がある。かつて、地方興行やコンサートの仕切りは、地元の暴力団関係者が取り仕切るのが「常識」だった時代がある。美空ひばりをはじめとする昭和の大スターたちも、そうした環境と無縁ではいられなかった。
細木はその泥臭い興行界のルールを若き日から身をもって学んでいた。彼女にとって、裏社会の人間と渡り合うことは、生き残るための必須スキルだったのだろう。善悪の彼岸を超えたその処世術が、後の「占い師・細木数子」の強固な土台を作り上げたと言える。