デビュー作の大成功に続き、中村雅俊は次々と金字塔を打ち立てていく。1975年の『俺たちの旅』では、ボロアパートで夢と現実の間にもがく若者・カースケ(津村浩介)を熱演。下駄履きにミリタリーコートという無骨なスタイルは、当時の若者たちのバイブルとなり、社会現象にまで発展した。
さらに1978年の『ゆうひが丘の総理大臣』では、型破りで人間臭い教師・伊賀野カバ丸役を演じ、青春学園ドラマの新たな地平を切り拓いた。彼が演じるキャラクターには、常に「理屈ではなく心でぶつかる温かさ」が宿っており、それが視聴者の孤独を救い続けた。