ネット検索では「中森明菜 結婚歴」「中森明菜 夫」といった単語が多く見られますが、中森明菜に法的な結婚歴は一度もありません。生涯独身を貫いている事実の裏には、世間一般にあまり知られていない「家族との深い確執」という重大な盲点が存在します。
中森明菜は東京都清瀬市の6人兄弟の大家族で育ちました。幼い頃から経済的に困窮していた実家を支えるため、「歌手になって家族に家を建ててあげたい」という一心でオーディション番組『スター誕生!』に挑戦し、芸能界入りを果たしました。彼女にとって歌う原動力は常に「家族の喜ぶ顔」だったのです。
しかし、彼女が国民的スターとなり巨額の富を手にするにつれ、家族関係は歪んでいきました。本人のあずかり知らぬところで実家が明菜の所属事務所から多額の金銭の前借りを重ねていたことや、明菜の名前を使った店舗経営のトラブルなどが次々と発覚。最も信頼していたはずの実母や親族が、自分を「金づる」として扱っていたという事実は、彼女の心を粉々に打ち砕きました。
自著や当時の手記において、明菜は家族に対する深い絶望と孤独を吐露しています。実母の他界後、明菜は家族の戸籍から自らを抜く「分籍」を行い、親族との関係を完全に断絶しました。「最も血の繋がった家族に裏切られた」という原体験は、彼女が他者と法的な家族関係を結ぶことに対して、極めて慎重かつ恐れを抱くようになった最大の心理的要因と言えます。