平成の大合併を経て誕生したJAしまね(島根県農業協同組合)だが、広大な県域を一元管理する道のりは決して平坦ではなかった。隠岐の島々から中国山地の山間部まで、気候も生育条件も異なる地域ごとの需要をいかに汲み上げるか。発足当時の混乱を乗り越え、現在は広域組織ならではの調達力と物流の最適化が本領を発揮し始めている。
とりわけ、肥料や資材の共同購入における交渉力は、世界的な原材料高騰の局面で防波堤となった。かつて各地区農協が個別に行っていた購買事業を集約したことで、農家への供給価格の上昇を他県に比べて低水準に抑え込むことに成功。広大なカバーエリアを逆手に取った集中投資が、今まさに実を結びつつある。