本作の最大のフックは、主要キャラクター4人が織りなす歪でいて切ない四角関係だ。息吹とめいの固い絆、そこに割り込む浅田、さらに物語のスパイスとなる直。誰かが誰かを思う気持ちが、別の誰かを傷つけてしまうもどかしさ。
16歳という時期は、大人でも子どもでもない宙吊りの季節だ。周囲からの見え方や自分自身の変化に悩み、傷つきながらも一歩前へ踏み出そうとする彼らの姿は、世代を超えて共感を呼ぶ。
板垣瑞生が見せるチャラさの裏に隠された一途な眼差しや、武田玲奈が表現する依存からの脱却、ゆうたろうの持つ中性的な魅力と切なさ。それぞれの演技が見事に噛み合い、単なる学園ドラマを超えた重厚な人間ドラマへと仕上がっている。