近年の民放ドラマシーンにおいて、常に意欲作を送り出し続けているTBSテレビの存在感も見逃せない。日曜劇場枠に代表される重厚なエンターテインメントから、火曜ドラマ枠の洗練されたラブストーリーまで、ターゲット層を絞り込んだ戦略的な作品作りが光る。視聴者の感情を揺さぶる緩急豊かな構成は、今回のアカデミー賞ノミネート作品群にも色濃く反映されている。
また、こうしたテレビドラマの好調を支えているのが、TVerを軸とした配信インフラの定着だ。リアルタイム視聴の枠を超え、好きな時間・好きな場所で何度も見返せる環境が整ったことで、緻密な伏線や俳優の細やかな芝居が再評価される機会が劇的に増えた。デジタル時代の視聴スタイルが、賞の選考結果にもダイレクトに波及している。