果たして「別班」は実在するのか。歴代の防衛大臣や政府高官は一貫してその存在を全面否定している。公的な見解としては「そのような組織は存在しない」というのが公式スタンスだ。しかし、過去にジャーナリストの取材に応じた元自衛官の証言や、元防衛庁幹部の回想録には、自衛隊の中に公にできない特別工作班が存在したことを認める記述が散見される。
ある元陸将補は「組織としての『別班』という名称そのものは時代によって変わっている可能性があるが、非公式な諜報能力を維持・運用する枠組み自体は形を変えて存続している」と指摘する。国家の安全保障を守るために、法制化されていない闇の諜報機関が必要とされる日本の歪な構造が、噂の真偽を巡る議論を絶やさない最大の要因となっている。