インスタグラムをはじめとするSNSを開けば、丁寧に作られた離乳食や整然とした子供部屋の写真が流れてくる。しかし、現実の家庭はそこまで甘くない。散らかった部屋、言うことを聞かない幼児、そして限界を迎えた親の悲鳴。インターネット掲示板という匿名空間だからこそ、誰にも言えない醜悪な本音や苛立ちが包み隠さず吐き出される。
綺麗事だけでは乗り切れない日常の泥沼。そこにあるのは、完璧な親を演じることに疲弊した現代人のリアルな姿だ。読者は他者の泥臭い本音に触れることで、「自分だけがおかしいわけではない」という痛切な救済を感じ取っている。