スコアブックの記録において最も議論を呼ぶのが、「守備側のミスが絡んだ場面での自責点判定」です。公認野球規則には「もしエラーが起きていなければ、そのイニングはどう進行していたか」を再構成して判定する仮想イニング(再構成の原則)が存在します。
代表的な特殊プレーにおける自責点の扱いは次の通りです。
① 2死(ツーアウト)からのエラー
2死走者なしから野手のエラーで走者が出た場合、本来であればその時点で3アウトとなりイニング終了でした。そのため、その後に打たれたホームランや連打による得点は、すべて「自責点0(失点のみ)」として扱われます。
② パスボール(捕逸)とワイルドピッチ(暴投)
捕手が捕球できる球を後ろに逸らした「パスボール」は捕手の失策扱いとなるため、それによって進塁・生還した得点は自責点になりません。対して投手の投げた球がワンバウンドするなどして逸れた「ワイルドピッチ」は投手の責任とみなされ、自責点がつきます。
③ 振り逃げの扱い
第3ストライクの投球を捕手が後逸したことによる「振り逃げ」の場合、暴投起因であれば自責点の対象になりますが、捕逸起因であれば自責点にはなりません。
④ フィルダースチョイス(野手選択)
守備側が前の走者を刺そうとしてアウトを取れなかった場合、守備側の判断ミスであっても記録上はエラーではないため、原則として投手の自責点計算に含まれます。