この作品の根底にあるのは、昭和のエンターテインメント界を席巻した奇才・山田風太郎の脳内世界だ。彼が描く忍法帖シリーズは、荒唐無稽でありながらも、人間の業やエゴを冷徹に見つめる冷酷さを持っていた。そのドロドロとした人間模様が、最新のVFX技術と融合したことで、全く新しいダークファンタジーとして生まれ変わった。
単なるCGの多用ではない。血飛沫の一滴、闇に光る刃の反射、そして夜の静寂を切り裂く忍びたちの肉体アクション。泥臭い泥仕合とスタイリッシュな映像美が奇跡的なバランスで同居している。これこそが、目の肥えた現代の視聴者を釘付けにしている最大の要因だろう。