従来、ファームの試合といえば関係者や熱心なファンがスタンドで静かに見守る訓練の場であった。しかし、近年その風景は劇的に変化している。関東を中心とするイースタン・リーグ、そして関西や九州を拠点とするウエスタン・リーグともに、単なる試合以上の「観戦コンテンツ」としての価値を高めている。
その最大の原動力となったのが、スポーツ動画配信大手DAZNによるファーム戦のライブ中継や、スポーツナビなどのデジタルメディアにおける詳細な速報体制の整備だ。スマホ一つで二軍の若手の成長劇を追える時代になり、二軍戦自体が独立したプロスポーツ興行として成立し始めた。入場料収入や配信放映権料がファームにもたらされることで、2軍監督に求められる役割も「勝敗を超えたエンタメ性の提供と若手の抜擢」へと多様化している。