「あと1皿食べれば、もう一回ゲームが回せる」。回転寿司のテーブルで、誰もが一度は経験したことがあるであろうこの心理状態。行動経済学で言う「サンクコスト効果」と「変動比率強化」の見事な融合がここにある。人は一定の行動に対して不定期に報酬が得られるシステムに強い依存性と快感を覚えるが、5枚という絶妙なハードル設定が消費者の「もう少しだけ」を引き出すのだ。
満腹に近い状態であっても、回収口に吸い込まれる皿の枚数が「4」で止まっていると、人は無意識に未完了のタスクを終わらせたい欲求に駆られる。この心理的メカニズムこそが、家族4人で来店した際の平均注文数を自然に押し上げる巨大なエンジンとなっている。結果として、他社チェーンとの客単価比較においても圧倒的な強みを発揮しているのだ。