上野の「親しみやすい西郷像」に対し、郷里・鹿児島に存在する銅像は全く異なる表情を見せています。代表的な2つの銅像を比較すると、地域が西郷に託した思いの差異が鮮明になります。
鹿児島市内の城山山麓に立つ銅像は、1937年(昭和12年)に彫刻家・安藤照(忠犬ハチ公像の作者)によって制作されたもので、堂々たる陸軍大将の正装軍服姿です。西郷が没した城山を背に、近代日本を切り拓いた軍事指導者としての威厳を今に伝えています。
さらに、鹿児島空港の目と鼻の先にある「西郷公園」には、高さ10.5メートル、重さ30トンという日本最大の人物銅像が鎮座しています。もともとは京都に建立される予定だったものが紆余曲折を経て鹿児島空港至近に移設されたもので、その圧倒的なスケールは訪れる人々を圧倒し続けています。