老舗銭湯の廃業ニュースが相次いだ2010年代を経て、ビル型銭湯として劇的なリニューアルを果たした舞台裏には、緻密な計算と熱い情熱があった。古いものをすべて捨て去るのではなく、浴場文化の温もりを保ちながら最新の水処理技術と換気システムを導入。開放感あふれる高い天井と、自然光が差し込む大窓は、従来の「狭くて暗い」銭湯のイメージを完全に打ち砕いた。
特筆すべきは、徹底された衛生管理と空間設計の妙だ。男湯・女湯ともに十分な洗い場数が確保され、混雑時でもストレスを感じさせない回遊性が計算されている。男湯の露天エリアや女湯のマイクロバブル浴など、訪れるたびに新鮮な発見がある仕掛けが散りばめられており、リピート率の高さも頷ける。