長文ネームは輸入車だけの専売特許ではありません。日本の国産車においても、スポーツモデルの限定仕様車や実用車の特別グレードを中心に、語り継がれる長文モデルが数多く登場してきました。
筆頭に挙げられるのがスバル(SUBARU)のモータースポーツ直系モデルです。
代表的な例が「スバル インプレッサ WRX STI spec C TYPE RA-R」(2006年発売)です。「WRX」「STI」「spec C(競技用軽量仕様)」「TYPE RA(Record Attempt/タイムアタック仕様)」「R(Radical)」という、モータースポーツへの情熱を象徴するアルファベットが怒涛の勢いで並びます。2019年に北米限定で投入された「スバル STI S209」や、近年の「スバル WRX S4 STI Sport R EX」に至るまで、スバルの技術の粋を集めたトップグレードは現在も記号が美しく連なる構成が受け継がれています。
また、1990年代から2000年代の国産ミニバンや軽自動車には、愛嬌あふれる長文ネームや珍車名が多数存在しました。
・三菱 ミニカ トッポ タウンビー(親しみやすさとレトロ調をアピール)
・トヨタ ライトエース ノア ロードツアラー リミテッド(アウトドアブームを反映した多機能グレード)
・マツダ オートザム スクラム スタンドオフ エアロ ターボ(軽商用ベースのフル装備ワゴン)
当時の国産メーカーは、ひと目で用途やキャラクターが伝わるよう、キャッチコピーのような単語をそのまま車名末尾に連結させていました。カタログを開いたときのワクワク感を演出する、日本独自のユニークな商品戦略が生んだ名車たちです。