2026年7月8日に奈良市・大和西大寺駅前で発生した銃撃事件直後から、ネット上では現実離れした陰謀論が相次いで浮上しました。代表的なものが、「山上被告とは別にビルの屋上にスナイパーが潜んでいた」「消音銃による別方向からの狙撃だった」という説です。現場近くの商業ビルの屋上に設置されたプレハブ小屋や構造物を指して「スナイパー小屋」と呼ぶ投稿がSNS上で数万回以上リポストされる事態となりました。
しかし、奈良県警による綿密な現場検証、司法解剖を担当した奈良県立医科大学の報告、押収された手製銃の弾道解析によって、これらの説は科学的に否定されています。致命傷となった左鎖骨下動脈の損傷および心臓の損傷は、山上被告が放った散弾状の手製銃による至近距離からの発射と整合しており、第三者による遠距離狙撃の痕跡は一切発見されていません。現場で撮影された無数の一般市民のスマートフォン映像や報道カメラの記録にも、不審な第三者の介在を示す証拠は皆無でした。