このキスは、単なる色恋沙汰のラブハプニングではありません。そこには茅野カエデの命を救うための極限の判断がありました。
茅野カエデの本名は雪村あかり。かつてE組の担任であり、不慮の事故で命を落とした雪村あぐり元教諭の実妹であり、天才子役として名を馳せていた過去を持ちます。姉の死の元凶が殺せんせーであると誤解した彼女は、自らの首元に危険な触手を移植し、復讐の機会を伺いながら「茅野カエデ」という無邪気な生徒を演じ続けていました。
しかし、触手は使用者の肉体と精神を激しく蝕みます。復讐心に呑まれた茅野の触手は激しく暴走し、体温が限界を超えて上昇。このままでは触手の高熱によって彼女自身の命が燃え尽きてしまうという絶対絶命の危機に陥ります。
触手を安全に抜去するには、殺せんせーが精密な処置を行う必要がありますが、暴走する茅野の凄まじい殺意と攻撃速度がそれを阻みます。一瞬でも彼女の意識を殺意から逸らし、隙を作らなければならない――そこで動いたのが潮田渚でした。