「あの顔には、一度見たら忘れられない強烈な視覚的シンボル性があります」
そう語るのは、デジタルカルチャーの分析を専門とするWebメディア産業の動向アナリストだ。彼によれば、あの顔が何十年もの間ネット空間で擦り続けられても陳腐化しない理由は、その汎用性の高さにあるという。勝利の誇らしげなドヤ顔にも、土壇場の往生際の悪さにも、あるいは不吉な企みの表情にも見立てられる多面性が、コラージュ素材として完璧な強度を誇る。
さらに、原作やTCGを展開するコナミグループ株式会社のコンテンツが持つ世界的な知名度も追い風となった。公式が長年にわたりファンの熱量に対して寛容な姿勢を保ち、時にはイベント等でリスペクトを込めたオマージュが披露されることで、ファンと公式の間に奇妙な信頼関係が醸成された。愛ゆえのイジりという文化が、流行の息の長さを支えている。