1979年に放送がスタートした当時、学園ドラマといえば爽やかな熱血教師がスポーツを通じて生徒を導くスタイルが主流だった。しかし、TBSテレビが送り出した本作は違った。非行、不登校、15歳の妊娠、性同一性障害など、当時の社会が目を背けていた重厚なテーマに正面から切り込んだのである。
制作陣と主演の武田が目指したのは、綺麗な解決策を提示するドラマではなく、生身の人間がもがき続けるリアルなヒューマンドラマだった。坂本金八というキャラクターも決して完璧な聖人君子ではなく、迷い、怒り、時に涙を流す一人の人間として描かれた。だからこそ、彼の発する言葉の一つひとつが強烈なリアリティをもって視聴者の胸に刺さったのだ。