情報が錯綜するネット空間では、根拠の薄い固定観念がいまだに一人歩きしています。その代表例が「有名私立小学校や国立小学校を受験するなら幼稚園でなければ受からない」という説です。
保育園と幼稚園のどっちがいいかという評判を深掘りすると、大手幼児教室の進学実績データや教育関係者の証言からも、近年の名門小学校合格者に占める保育園出身児の割合は3割から4割近くまで急増している実態が裏付けられます。共働き世帯向けの入試日程を組む私立小学校が増加しただけでなく、学校側が求める子ども像が「ペーパーテストの詰め込み」から「想定外のトラブルに対応できる生活力・自立心」へとシフトしたためです。保育園で揉まれて育った児童のたくましさや協調性を高く評価する校長・教員は確実に増えています。
もう一つの盲点は、「認定こども園内の見えない格差」です。同じ施設・同じクラスに通いながら、14時に親が笑顔で迎えに来て降園する「1号認定」の子どもと、夕方18時半まで預かり保育室へ移動して過ごす「2号認定」の子どもの間で、子どもなりに疎外感や心理的ストレスを抱えるケースが報告されています。また、1号認定の保護者同士が平日の降園後に公園で形成するママ友コミュニティから、フルタイム勤務の2号認定保護者が孤立してしまうといった、人間関係上の摩擦も現場ならではのリアルな盲点です。