仲本工事の卓越した身体能力のルーツは、学生時代に遡る。東京都出身の彼は、都立竹早高校から学習院大学へと進学。大学時代には器械体操部に所属し、東京五輪の強化選手候補にも名を連ねるほどのトップレベルの技術を誇っていた。
当時の大学体操界において、彼の身体の切れ味とフォームの美しさは誰もが認めるものだった。本格的にアスリートとしての道を進む選択肢もあった中で、彼は音楽と演芸の世界へ身を投じる。ジャズバンドのボーカル兼ギタリストとしてキャリアをスタートさせた背景には、表現者としての溢れ出る探求心があった。アスリートとしての緻密な体幹コントロールと、ミュージシャンとしてのリズム感が合体したことこそが、後に唯一無二のコメディスタイルを結実させる原動力となった。