徳島県海部郡牟岐町に設置されていた牟岐少年自然の家は、県内の児童・生徒が集団生活を通じて規律や協調性を学ぶ公の宿泊研修施設でした。カヤック体験や野外炊飯、天体観測など日中のプログラムは充実していた一方、夜の帳が下りると宿舎内には独特の緊張感が漂っていました。
特に男子棟・女子棟の消灯時間後、指導員や教員の見回りを警戒しながら布団の中で交わされたのが牟岐少年自然の家にまつわる怖い話です。「先輩の代から代々伝わっている」「去年泊まった別の学校の生徒が見たらしい」といった前置きとともに語られる怪談は、子どもたちの恐怖心を一気に煽りました。
学校行事としての宿泊研修という共通体験があるからこそ、地域全体で噂が共有され、世代を超えて受け継がれるローカル都市伝説へと育っていった背景があります。